ローストビーフとローストビーフソースの作り方

ローストビーフの基礎知識

 

伝統的なイギリス料理のひとつであるローストビーフ(roast beef)を知らない人は殆どいないでしょう。この料理は、牛肉の塊を材料として、オーブンなどで蒸し焼きにしたものの総称ですが、焼きあがった塊は薄くスライスして、グレイビー(ソース)をかけて食べるのがスタンダードです。

 

薬味にはホースラディッシュ(セイヨウワサビ)、マスタード、クレソンなどが使われ、肉の焼き加減は、中身にほんのり赤みが残る程度が理想とされており、あまり焼き過ぎるのはNGとなります。

 

サンドイッチの具になることもあるように、イギリスでは伝統的に休日の昼食(Sunday dinner)として扱われることが多く、ヨークシャー・プディングを添えるのが定番のようです。

 

イギリスではローストビーフが主食で、炭水化物系のヨークシャー・プディングが付け合わせなので、日本人の感覚では逆のようでもあります。ともあれ、昔のイギリス貴族などは、牛をまるごと一頭からローストビーフを焼く習慣もあり、当然大量に残るので、平日の食事もまかなっていたとされています。

 

人気の部位となるエンドカットは香ばしくてスパイシーな仕上がりですが、肉塊一つから2枚しか取れないので貴重品で、レストランでも別メニューになっている場合が多いようです。日本ではパーティーなどでお馴染みの料理ですが、オリジナルで醤油とワサビを薬味にした和風も人気があって定着しています。